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green & blue

いろんな価値観の箱

それは埋もれるように眠っていた。

 

 

ご無沙汰です。

 

春が始まり桜が散りどこか安心しているのは

子供のころからまるっきり変わらない。

切ないとも違うけど

終わったんだな、それだけのはっきりとした事実が

シンプルに胸にスッと入ってくるから

あれはマボロシだったんじゃないかって感じて

きっと東北の春と秋が非常に短いということも大きな起因だとは思うけど。

 

そんなわけで

サクラソングの出番もしばらくはなくなり

なにげなくiPodをシャッフル再生で回す日々に戻りつつある。

シャッフルといえどもマンネリしてくのが常。

新しいものを取り入れていくのはなかなか難しい。

数年前と比べ執着が薄くなり

まぁ、ガツガツして聞いてた曲っていまとなっては

知識としてしか残ってないものが

ほぼほぼだからそれが正しいともいえないけど。

 

 

そんななかである夜、

両親の車のなかで

流れていたラジオで

 

懐かしい曲と再会した。

 

 

 

「願えば誰でもひとつは叶うよ

 ムリに答えを出しては

 灯した日を消さないように」

 

 

そんな出だしから始まる。

 

思い出す。

初めてこの曲を聴いたとき

ドラマの主題歌で

私はなんどこのドラマのオープニングを

繰り返し再生したことだろう。

 

アイドルのパフォーマンス動画を

何度も繰り返し再生して飽きずにみている今と

たいして根本は変わっちゃいない。

 

だけどこの頃見たものって

おどろくほど今だに鮮明に残っていて

気がつけばこの曲をくちづさんでいて

お母さんにお願いして買ってきてもらったCDを

なんどもリピート再生したことか

どれだけ歌詞カードを読み込んだことか。

インストバージョンでいくら練習したことか

 

まだ小学生だったから

カラオケもネットもない

純粋にその曲に没頭していた自分がいて

 

ドラマの内容は

幼なじみの恋愛だ。

フジテレビ月9枠で放送された

「いつもふたりで」(2003)

松たか子坂口憲二

作家志望でデビューのチャンスを得た松ちゃんが地元から上京する

しかしそれは詐欺で、すでに上京しテレビ関係の仕事をしていた幼なじみの坂口さんの家に厄介になることになる。松ちゃんの天真爛漫さ坂口さんのナイーブが目立つ関係。

挫折を経験しながらも次第にある小さな出版社で働くことになる松ちゃん。(ここの社長が柏原崇が超けだるくてカッコイイ、途中で病気降板になり別の方が代役で入られる経緯があるものの)坂口さんも坂口さんで複雑な恋愛事情を抱えて大変だったりするんだけど。松ちゃんは編集者という作る側としてのやりがいを見出し、坂口さんも坂口さんで男として成長していく。少々説明が長くなってしまったが、キラキラした恋だけでなく挫折やなかなか世知辛い現実も思ってたよりあったドラマだった。そんな本作をドラマチックに彩ってくださったのが、主題歌である光永亮太さんが歌う「Always」である。

 

当時はこの曲を聴くと

ネオン街の風景

あるいは星がちりばめられた

キラキラしたイメージが強く

 

いまおもえば、希望で満ち溢れていた。

 

 

そんな思い出の中に

埋もれるように眠っていた曲

 

13年が経って

よきせぬタイミングで開けられた箱。

 

 

「願えば誰でもひとつは叶うよ

 ムリに答えを出しては

 灯した日を消さないように」

 

このあとにこんな言葉が続く。

 

「ふと懐かしいメロディー

行き交う人の群に

立ち尽くした

何をしてるのだろう?」

 

 

成人して、就活に挫折した身だから

立派なことはいえないけど

働いてお金を貰って

 

自分の適性とかはうっすら見えてきたし

出来ることとこれ以上できないことの

精神的バロメーターみたいなもんも含めて

察するようになってきたぐらいでしかないけど

仕事とプライペート関係なく

人と関わる云々、自分自身が

こんなにもメンドクサイやつなんだ

こんなにも燃費が悪い構造なんだとか

こんなにも弱いんだなとか

こんなにも人に見返りを無意識に求めてしまっているんだとか

 

まぁ、あげるとキリがないから愛割するけど

 

この曲とまた再会したときは

それなりに言葉が突き刺さる状況だったわけで

 

「願えば誰でもひとつは叶うよ

 ムリに答えを出しては

 灯した日を消さないように

 

ふと懐かしいメロディー

行き交う人の群に

立ち尽くした

何をしてるのだろう?

幼い頃描いた果てしない夢のカケラを守ってますか?

胸を張っていますか?

キミの書いた言葉が

突然胸をよぎるよ

未来は無限に広がる

会いたくて泣き出しそう」

 

「幼い頃」それはこの曲を聴いてあのドラマに見ていた自分

「果てしない夢のカケラ」それはこのドラマと曲から感じ取っていた大人への憧れ、キラキラした世界。

「守ってますか?」この問いかけ、すごくイジワルだと思う。捨てざるおえない部分気づいたら忘れてしまったことすら忘れてしまった今の自分。子供のころなんてなかったかのように人と関わる今。

「キミの書いた言葉が突然胸をよぎるよ」これは当時この曲を口づさんでた私。この歌詞のメッセージや過去の自分から未来にたいする自分への言葉も含めて

「未来は無限に広がる、会いたくて泣き出しそう」あの頃に戻りたいなんてこれっぽっちも思わなくてもう会えないからこそ募るものがあるんだ。

 

「どれだけ精一杯手を伸ばしてても

届かないもののあると教えられたけど

『願いはだれでもひとつは叶うよ

ムリに答えを出しては

灯した火を消さないように』

 

こう続いていくのだ。

 

思いがけずラジオから

ノスタルジーに浸ることになったわけだけど

 

これからもう一度この曲を部屋で聴いた。

ヘッドホンでなんども聞いた。

涙が止まらなくなった。

 

憧れとして抱いていた音楽

それが今ではこんなにも

温かく背中を押してくれる音楽になるなんて

音楽は人に寄り添う。

最後に彼はこう歌っている。

 

「誰でもいつかは幸せになれるよね

 繋いだ手を離さずに

 笑顔忘れずに

 『願えば誰でも

 いつかまだ飛べるよ

 ムリに答え出さないで

 灯した火をけさないように』」

 

 

笑っていよう。

泣いてもいいから。

とりあえず笑っていよう。

何年後かの自分のために。

 

 

 


ALWAYS/光永亮太

Always - 光永亮太 - 歌詞 : 歌ネット