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green & blue

いろんな価値観の箱

読書体験記

 

夏が終わった。

昼間は日によって気温の高い日もあるが

朝夜はもう厚手のコートでも良いぐらいのこのごろ。

 

 

秋の定番といえば、長年

 

『読書の秋』で私はこの時期を過ごしている。

社会人になってからは以前より積極的に読書に勤しめていないものの

いまだに1人で書店にいると長い時間すごせるし

小説だけでなく

マンガ、雑誌、写真集、美術書

いろんなジャンルの書籍に興味があるので

 

どんなに小説を読む気分じゃないとしても

さまざまなジャンルへの興味や熱が周期的にやってくるので

やはり生活していくうえで

書店と紙媒体は切っても切り離せないものなんだと思う。

 

 

そんなわけでそんな私が投稿するテーマは

『自分の読書経験』

各年代で印象的だった、思い出深かった書籍をただただあげていこうと思う。

 

 

それでは、まず中学生。

 

森絵都

代表作『リズム』『DIVE!』

森絵都 - Wikipedia

Amazon.co.jp: リズム (角川文庫): 森 絵都: 本

Amazon.co.jp: DIVE!! 上<DIVE!!> (角川文庫) eBook: 森 絵都, 影山 徹: 本

 

いわゆる児童文学のくくりである。中学の図書館に置かれていたのがきっかけだ。

『リズム』で初めて森さんの作品にふれてそこから図書館にある彼女の本は全て読んだ。この作品は続編『ゴールドフィッシュ』という作品も出版されている。

子供の頃から絵本や小説が近くにある環境で育ったので長い活字に抵抗はなかった。

特に、この『リズム』という作品は、中学生の女の子が幼なじみのお兄ちゃんに片思いしているという設定。少女マンガみたいな甘酸っぱさもありながら続編も通して読んでいくと刹那さもありマンガのようにはいかない小説ならではの繊細な心理描写があるように感じた。

児童文学にしては凄く繊細だし、丁寧だと思う。

もう一つの『DIVE!』は飛込み選手たちの青春物語である。

後に映画にもなった作品だ。

今も定番だと思うが、スポ根だと

あさのあつこ『バッテリー』など児童文学では名作もあるなかで

この作品のどこにひかれたかと考えると

この作品は4巻ぐらいで展開されてて(後に上下巻で出版されている)

巻で語り手が変わる、描く人物が入れ替わる。

小説だと当たり前の手法ではあるが

いわゆる、主役、天才才能型が描かれがちなスポ根において

普遍的な目線も加わり読み手にも入りやすい。

この小説に関しては、大人が読んでも楽しめると思う。

 

森絵都さんの作品内で好きキライは正直ない。

そこが良さなのかなとも思う。

 

彼女は2006年に『風に舞い上がるビニールシート』で直木賞も受賞する。

 

私がファンになってから2,3年後の話しだ。

今ほど作家に関して情報がなかったからか驚いたが

やはりこの人は児童文学の枠では収まるような人じゃなかったんだなと当時は思った。

 

 

高校生

 

石田衣良

代表作『池袋ウエストゲートパークシリーズ』『4TEEN』

石田衣良 - Wikipedia

学生の頃、夏休み前に貰う読書感想文推薦図書の小冊子。(集英社文庫ナツイチなど……)

この手の冊子にかならず名前があったのが石田さんだった。

代表作も数々映像ドラマになっていたし

池袋ウエストゲートパークシリーズ(以後、IWGP)は現在までに11巻も刊行されている。

高校生当時も9巻近くでていたので

いってしまえば完全に暇つぶしだった。

 

IWGPシリーズは、いわゆる社会風刺が盛り込まれている作品だ。

石田さんは恋愛ものでもディープな世界感を描くのが上手い人でもあるが

この手の社会ものも上手く日常に取り込んで物語とさせることが上手い人だと思う。

そして、こっちが読みたい痛快な展開を理解している。

私は彼の作品に関しては圧倒的に恋愛性愛小説よりも

青春ものや社会もののほうが好きだ。読んでいてすっきりする。

 

内容的な側面が強いと思うが、

痛快な読書経験を与えてくれた初めての作家だったと思う。

 

 

専門学生時代

 

伊坂幸太郎

代表作『グラスホッパー』『アヒルと鴨のコインロッカー

伊坂幸太郎 - Wikipedia

Amazon.co.jp: グラスホッパー (角川文庫): 伊坂 幸太郎: 本

いまや映画としても親しみ深くなった伊坂作品。

今年は『グラスホッパー』も封切となる。

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高校のときに『アヒルと鴨~』初めて読んだが

再び専門学生になってから手を出した本は『グラスホッパー』だったりする。きっかけは単純だ。グラスホッパーってタイトルが謎だったからだ。

この作品は殺し屋の話しだ。殺し屋なんて世界初めてだったし、能動的でなくあるいみ理性的に人を殺す描写が描かれていることがまず衝撃だった。

 

ハードボイルドといえばいいのだろうか

石田さんとはまた違う読書経験をさせてくれた

鮮烈な印象を与えた一冊だった。

 

この頃は『アヒルと鴨~』とはじめ伊坂作品が多く実写映画として封切られることとなる元々映画と小説に陶傾していた私にとってタイミングが良く重なった作家でもあった。(なんどが伊坂映画をとっている中村一義監督は普通に好きだったし)

 

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伊坂幸太郎の作品のなかで順位をつけるとしたら

一位はグラスホッパー、それ以外すべて同一二位である。

(全て素晴らしいということでもある。)

映画を見に行く気はないが

私が初めてグラスホッパーにであってから6年近く、やっと映画として新たにこの作品が世に出ることはそれなりに感慨深かったりするのである。

 

そして、もう1人。

有川浩

代表作『海の底』『クジラの彼』

こっちも映画ドラマとしても親しみ深い作家である。

私は特殊な入り方をしてる。代表作といえば『図書館戦争』だろう。

それ以外でいえば自衛隊三部作『海の底』『塩の街』『空の中』

ミリタリーハードボイルドと恋愛が上手く織り交ぜられるのも上手く女性の読者も多いと思う。

 

たくさんある代表作のある彼女であるが

私は恋愛アンソロジー小説が入り口だ。

高校のときに石田さんを読みたくて

手をだした。それにはいろんな作家さんの恋愛短編小説を収められており

有川さんもいた。その作品がやけに印象深くて専門になってから文庫でその作品を見つけることになる。その作品は『クジラの彼』だ。

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自衛隊シリーズの『海の底』の主人公のよき相棒・冬原さんのスピンオフである。

自衛隊シリーズに置いては、本編以外にもスピンオフという形であったりで恋愛部分を描いてる作品も短編等で出されている。そのなかの1つだ。

『クジラの彼』から『自衛隊シリーズ』 ラブコメ恋愛小説、図書館戦争シリーズ

あまりこの流れはいないだろう。

 

読者が読みたい物語を作る力が大きい人だと思う。

全然違うと思うが、石田さんに近いタイプでもあると思う。

現在において石田作品を読むことがめっきりなくなってしまったが

その理由としては一本の長編の作りこんだ詰め込みすぎた舞台って感じ、それをみる余力がないからと言うとこで……

有川さんは、女性というのもあるんだろうけど

そのへんのサジ加減が上手い。

(私の個人的な感想なのでご了承ください……)

 

 

社会人

 

村上春樹

村上春樹 - Wikipedia

正確には専門のときに『ノルウェイの森』で初めて村上作品に触れた。

ストーリーは置いといて不思議な文体に思えた。

なにが不思議かよく分からないが。

ただ、文体が好きなのかもしれない。

とくに好きな代表作はないが近年の作品は読んでいるあげるとすれば

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』『アフターダーク』が印象深い。

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専門学生の後半から、ストーリーやテーマの話題性、起伏が激しいものを読んでいくことが減った気がする。もちろんストーリーは展開されるが淡々としている感じというか。

 

(石田さんから、伊坂さん村上さんという流れが

それを顕著に表してるような気もする。)

 

 

 

 

いままで作家さんで紹介させてもらったが

 

その他で定期的に読み直すものであげるとすれば……

 

 

百瀬、こっちをむいて/中田永一

乙一の別名である。ミステリーでなく

青春短編ものだ。少年少女たちがいとおしい作品。

青春短編にしてはミステリーが土台であるからか伏線が密で

クスッと笑える。とにかくいとおしいという言葉がしっくりくる。

2014年に、映画化されている。

百瀬、こっちを向いて。 (祥伝社文庫) | 中田 永一 | 本-通販 | Amazon.co.jp

 

そのときは彼によろしく/市川拓司

なにをいおう「いま、会いにゆきます」の作者である。

これも映画化されている。

映画ではたぶん尺的な問題で

恋愛のとこしか描かれていなかったが

これは家族の愛が凄く大きいし最後まで伏線がしっかりと張られている。

ここに出てくる人達は幸福な人たちが多いなって嫌味なく思えた。

 

Amazon.co.jp: そのときは彼によろしく (小学館文庫): 市川 拓司: 本

 

 

生まれる森/島本理生

ヒリヒリした純度の高い恋愛小説を書く人という印象。

代表作『ナラタージュ』に近いような感じもするが

個人的にはこっちのほうが圧倒的に好きだ。

失恋の傷をもつ大学生の女の子が再生していく話であるが

彼女の周りの人の目線や客観的な目線がいい。

とくに友達のキクちゃんがたまらなく私は好きだ。

ナタラージュでも通じるものがあるが

もうダメだ、諦めというか

どんなにスキでも限界が分かってしまった瞬間というものの

描き方がきっと、生まれる森のほうが私個人としては共感できた入りやすかった、ただそれだけのことなのかもしれない。

生まれる森 (講談社文庫) | 島本 理生 | 本-通販 | Amazon.co.jp

 

クジラの彼/有川浩

 

炎上する君/西加奈子

西さんといえば『サラバ』『キリコについて』『さくら』『黄色いゾウ』など多くあるが個人的にはこの短編のほうが鮮烈に印象ふかい。社会から零れ落ちてしまった人間やどこか欠陥がある人あるいは自分が関わることない人種だけどこういう人いるよね、そういう人を描くのが上手い。西さんの手によれば、『人間すべていとおしい』という結論になってしまう。そんな感じ。以前、西さんのファンであることで有名な芸人で作家の又吉直樹さんが某番組で『サラバ』にかんして『40代のクズを救えるのは西さんだけ』(すこしニュアンス違うかもしれないですが)ってコメントされていて凄く納得した。

Amazon.co.jp: 炎上する君: 西 加奈子: 本

 

ふがいない僕は空を見た/窪美澄

正直いえば、読み返すくくりの作品ではないが

西さんを紹介したからついでに紹介させていただく。

西さんでもあったように、どこか零れ落ちてしまった人間、関わることないけどこういう人いそうだよねみたいなとこ。窪さんに関しては「こういう女っているよね」皮肉な意味合いもこめてのそんな感想も抱ける。なんというか西さんが陽なら窪さんは陰。それも若干語弊があるが……。窪さんは落すだけ落として絶望させても、最後に堅実な光がある。だから、精神的に参ってるときに読むと凄く救われるとこがある。

こちらの作品も後に映画化されている。

 

 

昨夜のカレー、明日のパン/木皿泉

「すいか」野ブタにプロデュース」「Q10」の脚本家(ご夫婦で描かれてます)

これは後にNHKでドラマにもなる。オムニバス形式の長編小説である。

若くして結婚し旦那をなくしたセツコさん、息子をなくしたギフ。

二人の義理の家族の同居生活を軸に描かれる。

生きることは食べること。

シンプルな心うつ言葉がたくさんでてくる。

そんな感じ。この年の本屋大賞2位を獲得。

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たくさん紹介させてもらったが

すこしでもなにかしらご参考になれば。

まあ、ほぼほぼ自分がまとめたくなって書きはじめた内容ではあるが……

 

 

 

改めてまた本が読みたくなった。

やはり今年も私にとってこの時期は

『読書の秋』なのかもしれない。

 

 

 

さて、本屋にでもいってこようか。